空想孤独読本

独り身オタクの貯金ブログ時々ゲーム

【積みゲー崩し】ワールドエンド・シンドローム(4)

www.arcsystemworks.jp

音無 雪乃

20歳、新米ライター。
身長167cm。
ミステリー研究会所属。
出版社に勤めており、取材のために魅果町を訪れた。
明るくさっぱりとした性格で、何事にもパワフル、ポジティブ。
魅果町で起きている事件に興味を持っており、持ち前の行動力で町中を調べて回っている。
8月限定でミステリー研究会の活動に参加している。

甘奈 未海

17歳、高校2年生。
身長159cm。
ミステリー研究会部長。
主人公の同級生で、同じクラス。
兄が経営するカフェで毎日バイトをしている。
感情を表に出す事が苦手で、同級生からも近寄りがたい存在と見られている。
成績は常に学年トップで学級委員長も務めている。
反面、運動は苦手。
昨年、大好きだった祖母が亡くなっている。

(上記、公式サイトより引用)

※以下、ネタバレが含まれているので注意。

 

ワールドエンド・シンドローム、雪乃ルート&未海ルート&真相編をクリアしました。

両方クリアしたのでさっくり言ってしまうと、町で起きている(or別ルートのエンディングで起きる)事件は「黄泉人伝説になぞらえた人間の仕業」と「本当に復活していた黄泉人の仕業」に分けられ、雪乃は前者の探偵役、未海は後者のキーパーソンという感じでした。
二人のルートはもちろんヒロインの二人が可愛かったのもそうですが、するすると謎が解けていくのが気持ちいいルートでした。
何がいいって、二つの事件は完全に断絶したものではなくて、根底でつながっているというのがたまらない……!
ただの怪異ではなく、最後の謎は人の心にあるわけです。これぞミステリー。

 

雪乃ルートのネタバレと感想

「部外者」である雪乃と黄泉人伝説の解明に挑む!といったシナリオです。CoCの探索者みがとてもある。
ここまでのシナリオではフレーバー的に扱われていた事件の真相に迫ります。

結論から言うと犯人は壬生で、動機は山城先生への逆恨み。山城先生へ思いを寄せていたものの、それを受け入れてもらえなかった当て付けに彼女の関係者を殺害したり、小説版「ワールドエンド」に執着したような痕跡を残していたようです。と、このシナリオ中では示されるわけですが……。

もちろんこんな謎に踏み込もうとする雪乃と主人公が平穏無事でいられるわけもなく、どんどんと事件に巻き込まれる展開には手に汗握りました。
とはいえ犯人当てゲームは案外簡単で、自分は噂好きの健介が別荘には泥棒が入ったと認識していたのに、壬生だけ雪乃が暴漢に襲われたと知っていたことから気付きました。なお催涙スプレー指輪の伏線には一切気づかなかった模様。

そういった事情もあって恋愛色は薄めですが、逆に男女バディ感があって好みのシナリオでした。というか真相編を見るに恋愛ルートとしてご用意されていることがむしろ問題のような気もする

未海ルートのネタバレと感想

ひょんなことから未海と一緒にミス研の発表を行うことになった主人公が、彼女の秘密(シナリオ的にもキャラクター的にも)に踏み込んでしまい……?というシナリオです。
真相編の扱い的にも、どことなく彼女が正史っぽく見えますね……。そのせいでいろいろと沙也が割りを食っている感じがするのですが、彼女もまあ強いので大丈夫でしょう。

雪乃シナリオで犯人を知り安心させたプレイヤーを、黄泉人の存在でもう一度ミステリーに引きずり込む流れは見事でした。
なによりも黄泉人について新しい情報を与えながら、雪乃ルートでの違和感を見事に回収した流れは本当に面白かったです!
黄泉人は大事な人の絆を失って蘇る存在で、山城先生の失った絆は……ということ。壬生さんが勘違いで指輪作った狂人オチでなくて本当によかった……

そしてこのルート、いままでツンケンしていた未海がかわいい!
基本的にツンデレの多い作品だと思いますが、未海のツンデレっぷりはピカ一だと思います。
可愛いもの好きで少女趣味、案外よく笑うしクールに見えて情が深く、機械が苦手などちょっとポンコツな一面もあり、自分の立場に思い悩む……
皮肉にも沙也と似た者同士だったりするんですよね。「妹」でもありますし。
個人的に一番好きなシーンは、未海がお守りとして紫色の風車を渡してくるところです。黄泉人が風車を苦手としていること、主人公=黄泉人の疑いが晴れたのが主人公の家で未海が風車を見つけた件であること、未海は自分が黄泉人に至ることを拒絶するため家に風車を置いているが(うんざりしてきたという意味で)嫌いになりつつあること、といった流れを経て、それでも未海が風車を手渡してくるシーン、あまりにもいじらしくて可愛い。めちゃくちゃネタバレ語っちゃってなんですが、なぜ紫色なのかはゲームをプレイしてほしいです……。

ちなみに自分が悩んでいた、「未海は不穏だが主人公を導くかのような動きもする」の理由がこのルートでわかりました。彼女は主人公を初め生気がないから敵視(というか黄泉人視)していたものの、彼が生気を取り戻した(おそらくヒロインたちの影響)から見守ることを決めていったのでしょう。

真相ルートと、このゲームのネタバレと感想

未海が可愛い未海ルートですが、めちゃくちゃ不穏な〆で終了します。(大体のルートは不穏などと言ってはいけない

黄泉人はもうひとりいる、という。
そして現れる「真相編」。
雪乃はその疑いを主人公に向けるが……?

雪乃ルートからだと繋がらない(主に壬生周辺)ので、おそらく未海ルートから進む真相なのでしょう。
ここで明かされる主人公にまつわる真相。そして明かされる黄泉人の正体。
大きな謎から細かい違和感まで、全てが明かされる流れは圧巻でした。
まあ、ここまでの記事でネタバレしているようなものですが、一応真相は伏せておきます。
そして、真相ルートを終わらせるとゲームのトップ画面は……

ところで完全に続編を匂わせていましたが、続編に当たる作品はまだ出てないみたいですね。
楽しみに待ってます。